『漢方内科』という科の名称をお聞きになると、「内科系の病気しかだめなのか」というイメージを持たれる人も多いかと思いますが、それは違います。あくまでも国で決められた名称が『漢方”内科”』であって、それは「外科的な手術をしない科=内科」という考え方です。
ですので、ここでは漢方内科とは言わずに『漢方医学』という言い方にします。
漢方医学の考え方は、西洋医学とは違い、臓器ごとに病気を考えるということではなく、人の体と心を合わせてひとつと考え、その人の持っている問題(病気)は何か?をトータル(全身)で考えることから始めます。
例を挙げますと、AさんとBさんが同じように鼻水で悩んでいるとします。
西洋医学的には同じ症状ならAさんとBさんの薬は同じです。
漢方医学では、AさんとBさんの鼻水の原因の他、性格、運動歴や職業歴などを細かくお訊きし(問診)、Aさん・Bさんの身長・体重、筋肉のつき方、鼻水以外の症状の有無などを確認して(脈診、舌診、腹診)、それによってAさんとBさんに処方する方剤(漢方薬)をそれぞれに決めます。
鼻水という症状は同じでも、AさんとBさんに処方する方剤は変わることがしばしばあります。
言うなれば、個々に合わせたオーダーメイドの処方です。Aさんに処方した薬が、必ずしもBさんに効くとは限りません。
漢方医学の診察で、一番大事なのは、患者さんからお聞きする「問診」です。
それから脈を取り(脈診)、舌を診て(舌診)、お腹を触って(腹診)、他の症状に応じて足や手を触ったり、聴診器で心臓の音や肺の音を聞いて、それで方剤(漢方薬)を決めます。
その為、当院では新患さんはひとり30分、再診さんは15分の時間で診療しています。
皮膚科の病気に限らず、他の症状にも幅広く対応しておりますので、お気軽にお問い合わせ、ご受診ください。
尚、症状に応じては、漢方薬だけでなく西洋薬を併せて処方することもあります。
現在、こんな方が漢方治療されています。
例1)夜中に何度もトイレに行きたくなる
例2)上半身がほてるが、下半身は寒い
例3)こむらがえりを起こすことがよくある
例4)不眠だが、睡眠薬は飲みたくない
例5)まぶたが痙攣する
例6)現在出ている症状について、体質改善して、その症状が出ないようにしたい(注:予防的な治療は出来ませんので、現在症状がない方には向きません)
当院の治療は全て事前予約制です。
クリニック窓口では予約出来ませんので、電話予約やウェブ予約をご利用ください。
☆イラストは株式会社ツムラに提供いただきました。